Androidモバイル向けのビルドとテスト
Build and Test機能を使用すると、VRChatのワールドやアバターを公開することなく、Androidデバイス上でテストできます。このドキュメントでは、この機能を設定して、ワールドやアバターをより迅速にビルドおよびテストする方法を説明します!
ビルドとテストのためのセットアップ
Androidモバイル向けに「Build and Test(ビルドとテスト)」を使用するには、Unity Androidツール、プロジェクト、およびデバイスのセットアップが必要です。
Unity Androidツールのセットアップ
VRChat互換のUnity EditorでAndroidコンテンツを扱うには、まず「Android Build Support」モジュールがインストールされている必要があります。VRChat Creator Companion(VCC)がデフォルトでインストールしているため、既に導入済みの場合もあります。以下の手順で確認してください。
- Unity Hubを開き、左側の「インストール」に移動します。
- プロジェクトで使用しているUnityバージョンのインストールを探します(現在推奨されているバージョンは 2022.3.22f1 です)。インストール項目のエディタパスの下に「Android」と表示されていれば、モジュールはインストール済みです。その場合は「プロジェクトのセットアップ」へ進んでください。表示されていない場合は、手順3へ進みます。

- インストール項目の横にある歯車アイコンをクリックし、「モジュールを加える」を選択します。
- 「Android Build Support」を探し、横のチェックボックスをオンにします。
- 「続行」をクリックして、Androidビルドサポートモジュールをインストールします。
これでAndroid向けのコンテンツをビルドできるようになります。
Androidをターゲットとしたプロジェクトのセットアップ
「VRChat SDK」から「Show Control Panel」を選択してSDKパネルを開き、「Builder」タブを選択します。
「Select Platform」セクションを見つけて、「Android」に変更してください。
ワールドテスト用Androidデバイスのセットアップ
モバイル向けの「Build and Test」では、ビルドされたアセットバンドルファイルをAndroidデバイスに転送するために Android Debug Bridge (ADB) を使用します。
ADBは、Androidデバイスの「USBデバッグ」機能を使用してデバイスと通信します。これにより、ADB経由でファイルの送信やアプリの起動など、デバッグに関連する多くの機能が利用可能になります。
USBデバッグを有効にするには、デバイスで開発者モードに入る必要があります。
USBデバッグを有効にすると、コンピュータから通知なしで多くの危険な操作を実行できるようになります。信頼できるアプリケーションでのみ使用してください。
VRChat SDKは、USBデバッグを使用してファイルをお使いのデバイスに送信し、VRChatアプリを開いてテストワールドやテストアバターを読み込みます。
📱 Androidスマートフォンおよびタブレットでの開発者モードの有効化
Androidのスマートフォンやタブレットで開発者モードを有効にするには、以下の手順に従ってください。
- スマートフォンが、データ転送に対応したUSBケーブルでコンピュータに接続されていることを確認します。
- 「設定」>「デバイス情報」(または「電話情報」)を開き、一番下までスクロールして「ビルド番号」を見つけます。このビルド番号を7回タップして、開発者モードを有効にします。
- 開発者モードが有効になると、より詳細な開発者向けオプションが表示されます。「設定」>「システム」>「開発者向けオプション」へ進み、「USBデバッグ」のチェックボックスを探してオンにします。
🥽 Meta Questヘッドセットでの開発者モードの有効化
Meta Questデバイスでビルドとテストを行うには、開発者モードを有効にし、USBデバッグを許可する必要があります。
Meta Questヘッドセットを開発者モードに切り替えるには、Meta Quest Developer Hub を使用する必要があります。
ヘッドセットで開発者モードをセットアップする方法については、Metaの公式手順 を参照してください。
Build and Testの使用
開発者モードを有効にし、USBデバッグをオンにした状態でAndroidデバイスを接続すれば、Build and Test(ビルドしてテスト)ができるようになります。
初回起動
アバターとワールドの両方をAndroidデバイスでテスト可能です。手順はほぼ同じです。
アバター
新しいアバターをAndroidでテストするには、まず上記の手順に従ってUSBデバッグを有効にしてください。
USBデバッグのセットアップが完了したら、VRChatアプリを開き、インスタンスにロードします。その後、SDKの「Build and Test New Build」ボタンをクリックしてください。
アバターはメインメニューの「Avatars」セクション内、「SDK Test Avatars」タブに表示されます。
テスト用のアバターを使用している間は、ビルドしてテストするたびに自動的に最新バージョンへ切り替わります。
ワールド
ワールドのテストには、いくつか追加の要件があります。
- ワールドのテストを試みる前に、少なくとも一度はアプリを起動してアプリのディレクトリが生成されるようにし、その後VRChatを終了してください。
- 初めてテスト用ワールドを起動する前に、VRChatアプリケーションを終了しておく必要があります。
- ADBがVRChatアプリをテスト用ワールドとして起動できるように、Androidデバイスのロックを解除したままにしておく必要があります。
上記の設定がすべて完了し、プロジェクトがAndroidモードになっている状態で「Build and Test New Build」ボタンを押すと、デバイス上でワールドのテストが行われます。
ワールドのビルドが終わると、VRChatアプリが自動的に開きます。アプリにログインしていない場合は、直接ログイン画面へ移動します。ログイン後、テスト用ワールドへ直接移動します。
すでにログイン済みの場合は、クライアントのロード完了後に直接テスト用ワールドへ移動します。画面下部の再生ボタンがクライアントのロード状況を示しており、ロードが完了すると少しの間をおいてワールドへ移動します。
ワールドに変更を加えた場合は、再度「Build and Test New Build」を押してください。ワールドがリビルドされてデバイスに送信され、操作不要で自動的にリロードされます。
ツールとトラブルシューティング
このセクションでは、モバイル開発の過程で役立つツールや、一般的な問題の解決方法について説明します。
トラブルシューティング
他の目的でデバッグモードを使用する開発者の場合、ビルドとテストを行うAndroidデバイス以外のすべてのデバイスで、USBデバッグをオフにするか、USBケーブルを抜いてください。
Androidのスマートフォンやタブレットで、USBデバッグが有効になっているにもかかわらずコンピューターがデバイスを認識しない場合は、USBデバッグのプロセスを完全に再起動するのが最も効果的な解決策です。
- Androidデバイスをコンピューターから取り外します。
- 開発者モードとUSBデバッグを無効にします。
- Androidデバイスを再接続します。
- 「端末情報」内の「ビルド番号」を7回タップして、開発者モードを有効にします。
- 「システム」→「開発者向けオプション」からUSBデバッグを有効にします。
- 再度「Build and Test」を試してください。
何らかの理由でVRChatアプリのパッケージ名が com.vrchat.mobile.playstore ではない場合、プロジェクト設定でSDKが検索するパッケージ名を変更できます。これは「VRChat」→「SDK」→「Android App Package Name」から設定可能です。
この設定は、VRChatアプリのベータビルドでビルドとテストを行う場合や、Google Playストアのライブバージョンを使用していない場合などに役立ちます。特別な理由がない限り、ここには com.vrchat.mobile.playstore を指定してください。
便利なデバイスミラーリングツール
毎回手元のスマートフォンに目を向ける代わりに、デスクトップ上のウィンドウで画面を確認できると便利な場合があります。これを実現するオープンソースの便利なツールに scrcpy があります。
scrcpy はADBを利用して、デバイスの画面をデスクトップ上の小さなウィンドウに表示します。これを使用すると、実機を直接操作する代わりにマウスでスマートフォンを操作できます。
このツールを使用するには、プラットフォームに合わせた最新リリースをダウンロードしてください(Windowsの場合は scrcpy-win64 のzipファイルをダウンロードします)。展開したフォルダーの中に、scrcpy.exe を実行するために必要なファイルが含まれています。任意の場所に展開してください。
scrcpy.exe は、ファイルをダブルクリックするか、該当フォルダーでコマンドプロンプトを開いて scrcpy.exe を実行することで起動できます。USBデバッグの設定が正しく完了していれば、デバイスの画面がミラーリングされたウィンドウが表示されます。
ADBはロック画面を記録できないため、スマートフォンのロックを解除しようとしている間、プレビューウィンドウは真っ暗になります。ロック解除は物理的に行い、その後ミラーリングウィンドウ経由で操作を続けてください。
また、scrcpyはUnityの起動後に実行することを推奨します。これは、実行中のADBサーバーがない場合にscrcpyが独自のADBサーバーを起動する一方、Unityの起動時に既存のADBサーバーが強制終了されてミラーリングウィンドウが閉じてしまうためです。
デバイスの画面が消えたりロックされたりするのを防ぐために、「システム」→「開発者向けオプション」の「スリープモードにしない(Stay Awake)」を有効にしておくと便利です。これにより、充電中はデバイスが常に起動状態を維持します。
Wi-Fi経由でのビルドとテスト
ワイヤレスでビルドとテストを行うことも可能です。環境によっては便利ですが、接続のためにコマンドラインでの操作が必要になるため、基本的にはUSBデバッグ経由での利用を推奨します。
ワイヤレスデバッグを有効にするには、コマンドラインで直接ADBを操作する必要があります。
- ADBがUnityのADBサーバープロセスを使用するように、まずUnityを起動しておきます。
- 使用しているプロジェクトに対応したUnityのインストールフォルダーに移動します。
- Unity Hubを開き、左側の「インストール(Installs)」をクリックし、インストール済みバージョンの横にある歯車アイコンをクリックして「エクスプローラーで表示(Show in Explorer)」を選択することで確認できます。
adb.exeは Data/PlaybackEngines/AndroidPlayer/SDK/platform-tools にあります。- コマンドプロンプトを起動し、
cd [your unity install path]/Data/PlaybackEngines/AndroidPlayer/SDK/platform-toolsを使用して上記のフォルダーに移動します。
これでADBコマンドが使用可能になります。USBデバッグがまだ有効な場合、正しく動作しているか確認するには adb devices -l を使用して、デバッグが有効なデバイスがすべて表示されるか試してみてください。また、同様にデバッグが有効であることを前提として、adb shell ls を使用してデバイスのトップレベルフォルダーを表示できるか確認することもできます。
ADBの場所がわかったところで、次は便利なWi-Fiデバッグの設定を行いましょう。
- USBデバッグを無効にし、念のためデバイスを接続から外します。
- 「システム」→「開発者向けオプション」→「ワイヤレスデバッグ」を有効にします。
- 「ワイヤレスデバッグ」をタップして詳細オプションを開きます。
- 「デバイスとペア設定(ペアリングコード)」をタップすると、ペアリング用の6桁のコードと、使用するIPアドレスおよびポートが表示されます。
adb pair [ip]:[port]を実行します。- たとえば、ペアリング画面のIPアドレスが
127.0.0.1、ポートが1234の場合、adb pair 127.0.0.1:1234と入力します。 - ポートは毎回ランダムに変わるため、Wi-Fi経由でデバッグを行うたびにこの手順を繰り返す必要があります。
- たとえば、ペアリング画面のIPアドレスが
- 入力を求められたらペアリングコードを入力します。
- 次に
adb connect [ip]:[port]と入力してデバイスに接続します。
これでWi-Fi経由でADBが使用できるようになります。
adb devices -l を実行して動作を確認してください。デバイスリストに自分のデバイスが表示されるはずです。
あとはSDKに戻り、「Build & Test New Build」をクリックすれば、Wi-Fi経由でコンテンツをテストできます。
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